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help リーダーに追加 RSS 吉松隆 交響曲第4番 / 藤岡幸夫 BBCフィルハーモニック

<<   作成日時 : 2006/09/03 00:18   >>

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今月の吉松の1枚です。作曲者が目に入れても痛くないように可愛がっている(?!)、チャーミングな交響曲です。2番や3番の激しさと違って、軽妙さ、明るさ、幸せ度満点。
「どうも吉松の“しんほにい”は長いし、“シンキ”くせえや。付き合いきれねえ・・。」というちょっと短気な江戸っ子のあなたにも1曲30分弱、ハイドンやモーツアルトなみの長さで、蕎麦ものびない、スープも冷めない時間、さあ、一丁持っていきな。
2楽章では笑いもとろうという魂胆もあった様子。ということで吉松初心者にも絶対に推薦!!

まずは例によって、字稼ぎのためご本人のホームページからの引用による曲目解説。

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1998年にアレグロとフォルテに徹した〈交響曲第3番〉を書いた後、その反動のような交響曲を一つ書いてみたいと思った。それは、最初の構想では重く暗いアダージョ交響曲だったのだが、ミレニアムの区切りに降臨した奇妙なミューズ(楽想の女神)の微笑みのせいだろうか、第3番という嵐の後の「谷間に咲く小さな花のような」間奏曲風で軽やかなミニ・シンフォニーのイメージがそれを押しのけて鳴り始めた。
 それは新しい世紀に遊ぶ子供のイメージを持った、春の緑をたたえる小交響曲であるとともに、雑多な音楽の記憶を並べた音の「オモチャ箱」でもある。だから、この交響曲をひとことで言うなら、「パストラル(田園)・トイ(おもちゃ)・シンフォニー」ということにでもなるだろうか。
      *
第1楽章:アレグロ。さまざまなビート(リズム)とモード(旋法)の間を走り回る〈鳥〉の思考によるアレグロ楽章。少年時代の夢の中で、機会仕掛けの鳥、木彫りの操り人形、すましたお姫さまの人形、ブリキの兵隊たちとネズミたちなどなど、様々な玩具が春の田園を夢見ながら飛び回る。

第2楽章:ワルツ。歪んだワルツがひたすら堆積してゆくリズムの万華鏡としてのスケルツォ楽章。後半では過去のさまざまな交響曲作曲家たち(ベルリオーズ、ブルックナー、ショスタコーヴィチ、マーラー、ベートーヴェンetc)のワルツが乱舞しつつ織り込まれてゆく。

第3楽章:アダージェット。ノスタルジックなメロディと甘いハーモニーによる後期ロマン派風の緩徐楽章。中間部とコーダには、遠い春の記憶がふと頭をよぎるように、ピアノによるオルゴールのメロディが走り抜ける。

第4楽章:アレグロ・モルト。春を讚えてひたすら明るく軽やかに走り抜けるロンド風フィナーレ。鳥たちのパッセージと、幸せに満ちて春の野をスキップするようなリズムとが艶やかな饗宴を繰り広げ、最後は夢の向こうに消えてゆく。
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吉松、藤岡の鉄壁のコンビの録音の、大爆笑保証付き裏話、エピソードについてはこちらを(あまり笑いすぎないように。)。

作曲家と演奏家本人たちがいろいろ言っているところで、一素人が何をかいわんやですが、少々の感想をば。

第1楽章、本人が“おもちゃのシンフォニー”を名乗るだけあって、本当におもちゃ箱をひっくり返したような楽しさ。メロディは美しいですが、ほんのりと侘びのようなものも感じます。ピアノが良いところででてくるんですよね。
3分半くらいからのちょっと戦闘的な場面は意外な展開ですが、カッコよいです。マリンバをはじめとする打楽器の使い方はいつもならではの吉松の得意技。
その後は、また平和が戻ってくるんですが、ちょっと最初よりひねくれちゃった感じです。6分半くらいから出てくる鳴り物は何?やっぱりなんかのおもちゃでしょうかね。
最後はいかにも平和に曲を閉じます。

第2楽章 過去の作曲家の作曲したワルツ(おそらく本人のものも含めた)のコラージュ。色々な打楽器なども駆使して、人を笑わそうとしているような下心も見えたりして。
いや、曲自体は良くできているんですけどね。

第3楽章 これは反則なくらい美しいアダージョです。とくにピアノが出てくるところ。このパターンは第1交響曲(カムイチカプ)でも見られましたが、お涙必至の吉松の最終兵器。この3楽章は指揮者の藤岡も、自分の演奏としてもとても気に入っているとコメントしています。

第4楽章 まさに軽やかに飛び回る鳥を模したような終楽章。明るいけれど軽率でないこういう素敵な曲が書けてしまう吉松・・やっぱり尊敬しちゃいます。


吉松隆 交響曲第4番 / 藤岡幸夫 BBCフィルハーモニック@HMV

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