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zoom RSS 納得の名演。ギュラーのベートーヴェン ピアノ・ソナタ第32番

<<   作成日時 : 2008/04/09 02:37   >>

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例によってDokuOhさん推薦盤です。

この32番のソナタ、いわゆるベートーヴェンの“最後の3つのソナタ”の中でも、特に“異形”です。動的でパッショネートな1楽章と、静謐な・・と思いきや、ポップスなみの“ノリ”を中間部にそなえる2楽章。正直いって、私は、ずっとこの曲に関して“消化不良”というか“持て余している”という状態でした。他の30番、31番は一聴好きになったのに・・、『どうもこの曲と相性が合わないのか。』と自分の勉強不足を棚に上げ、そう思い続けていました・・このCDを手にいれるまでは。

重ねて書きますが、このピアノ・ソナタの難しさは、
・2つの楽章しかないがゆえの、両楽章のさばき方の難しさ。
・静謐な2楽章のなかに突如あらわれる、ベートーヴェンが“ダンスのステップ”しちゃったところ。
の2点だと思います。

ギュラーは独自ではあるけれど、いわば“真っ当な”演奏でこれら2つの難題を軽くクリアしたばかりか、最後は“感動の満腹感”を味あわせてくれるのです。

1つめの課題をクリアするにあたって、ギュラーは1楽章をことさら大仰にならずに、それでもたっぷりと音のひとつひとつを大事にはっきりと演奏します。肩の力も入っておらず、何の作為もないのに十分な迫力をもった1楽章をppで名残おしげに終えたあと、2楽章の静謐な冒頭につながるのがとても自然に感じられます。

2つめの課題は、これも、たっぷりとしたテンポの中で、ステップは“ステップ”でなく、打ち寄せては帰っていく“波”のように演奏されます。前後の静謐な雰囲気とは齟齬はありません。18分30秒の透明な世界。そうギュラーの音はたっぷりと低い重心をたもちながらも、透明で美しいのです。

ギュラーについては、どのような経歴の方なのか、ほとんど何もしりませんが(『ギュラーは1895年、マルセイユ生まれ。ロシア人の父親とルーマニア人の母親をもち、パリ音楽院には12歳で入学。14歳の時にはコルトーのクラスのハスキルを抜いて、ベートーヴェンの変奏曲の演奏で1位になっています。30年代にはロンドンではソロモン、バックハウス、ヨーゼフ・ホフマンと並び称されていました。』(HMVサイトより転載)、この1枚(併録の31番もとても良いのです。)だけで、私にとっては、“最高のベートーヴェン弾き”の一人です。

毎度のことですが、紹介していただいたDokuOhさんに感謝!

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第31番、第32番 ギュラー@HMV

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楽器が楽器でなくなるとき 〜ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第31、32番 ギュラー〜
Beethoven Piano Sonata No.31, 32 ...続きを見る
DokuOh 〜独墺系クラシック音楽〜
2008/04/09 23:10

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
御無沙汰しております。
ご紹介いただきありがとうございます。ギュラーのベートーヴェンお気に召したようで嬉しいです。本当に類稀な名演だと思います。
次はボッシュのブル9ですか(笑)?
dokuoh
2008/04/09 23:09
DokuOhさん、コメントありがとうございます。
ギュラー、本当に良かったです。32番は、ギレリスの録音がないので、納得できる演奏をさがしていたようなところありました。

ところで、ボッシュ、まだ買ってないのですよ。DokuOhさんの記事を読み直したら、やっぱり欲しくなりました。またはDokuOhマジックにはまってしまいました(笑)。
garjyu
2008/04/10 02:59

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