一年365枚NEO 2017

アクセスカウンタ

zoom RSS 最長の『スタバト』の最長の演奏。 ドヴォルザーク スターバト・マーテル / スメターチェク

<<   作成日時 : 2009/07/26 10:57   >>

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

画像


悲しさと慟哭、そして祈りと歌に満ちた音楽の、真摯でひたむきな演奏。

ステファニア・ヴォイトヴィチ(S)
ヴィエラ・ソウクポヴァー(A)
イヴォ・ジーデク(T)
キム・ボルイ(Bs)
プラハ・フィルハーモニー合唱団
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ヴァーツラフ・スメターチェク

スメターチェクのドヴォルザークの交響曲第3番の名演奏を聴いて、あまりに素晴らしかったので、感想にもならないような文章をブログに書いたのは2ヶ月ちょっと前のことです。→http://garjyu.at.webry.info/200905/article_5.html
その直後、スメターチェクの演奏、他にも聴いてみようと探し、このCDをオーダーしましたがなかなか入庫せず、だいぶ待たされました。待たされたかいがありました。しかし、そう思えるようになるまでは時間がかかったのが正直なところです。

まず、録音はあまり良くありません。同時期に録音された同じチェコフィル(指揮はアンチェル)の同じドヴォルザークのレクイエム→http://garjyu.at.webry.info/200610/article_32.html
に比べるといまいちな感じなのです。そう、音に潤い(美しい残響?)が足りない。そもそもスプラフォン(レクイエムはLP時代DGから発売されているのですが、もともと録音はスプラフォンのもののようです。)の録音、1963、64年くらいから、ガラッとその質が良くなります。逆に言えばそれ以前の録音のものはもともと少し聴きづらいものが多い(ような気がする?)のです。レクイエムの方が例外的にリマスタが上手くいったものなのかもしれません。
こういう編成の大きな“美しい”曲で録音があまり良くないというのはちょっと致命的かなあと聴き始めは思いました。けれど、第1曲目Stabat mater dolorosa の緊張感のある表現に、表面的な美しさだけではない何かを感じ、何度も聴き直しました。そして、この曲の、このコクのある演奏の“虜”になりました。
この曲については、もっと録音の良いものを以前に聴いていたのにも関わらず、あまりピンと来ず、愛聴曲ではなかったのですが、このスメターチェク盤で“開眼”したのです。

2年の間に3人の子供を亡くしたという悲しい出来事の間に書かれたこの曲は、濃厚ではあるけれどロッシーニのそれのようにベルカントベルカントしているわけではなく、古今のスターバト・マーテルの中でも最長ともいわれている、そして最終曲(第10曲)の中間部を除いて遅いテンポで音楽が紡がれる・・にも関わらず、もたれるところがない(まあ、演奏にもよるのではあると思いますが。)素晴らしい音楽です。
バロック風、ヴェルディ風、カルメン風・・と色々取り混ぜつつも、あくまでも若きドヴォルザークの音楽であり、祈りと歌に満ちています。
スメターチェクはこのただでさえゆったりとした音楽を、遅いテンポで克明に表情づけをし、しかも緊張をとぎらせることなくまとめています。それに対しオーケストラ、合唱、独唱陣も熱演で答えています。独唱陣はすべて地元チェコの人たちでしょうか(アンチェルのレクイエムでは、ここでも歌っているBsのボルイだけがチェコの人だったようです。)?

ちなみに、HMVのサイトに載っておりましたが、このスターバト・マーテルの代表的録音の演奏時間は、クーベリック81'53"、ターリヒ85'18"、シノーポリ88'34"、サヴァリッシュ90'09" そしてこのスメターチェク盤が 93'22" なのだそうです。クーベリックと比べて12分も遅い(しかし、80分少しの曲で、10分も差があるというのは凄いですね。)にも関わらず、この演奏だけ聴いていると、ことさら遅いと感じないのですよね(当然ダレたところもない。)。それだけでも、スメターチェクという指揮者、凄いと思うのです。あの、インテンポ、猪突猛進系の交響曲第3番の演奏に対して、このゆっくりだけど緊張感のある演奏。
スメターチェク、一筋縄では行かないぞ。

ドヴォルザーク スターバト・マーテル / スメターチェク@HMV

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
ナイス
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
最長の『スタバト』の最長の演奏。 ドヴォルザーク スターバト・マーテル / スメターチェク 一年365枚NEO 2017/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる