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zoom RSS これは凄いです。ストラヴィンスキー バレエ音楽『春の祭典』/ バーンスタイン ニューヨークフィル

<<   作成日時 : 2011/01/13 22:05   >>

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39歳のバーンスタイン、獅子奮迅の大演奏をやってのけてます。

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・ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』

ニューヨーク・フィルハーモニック
レナード・バーンスタイン

St.George Hotel, New York
January 20,1958


私がクラシック音楽を聴き始めたのは小学生、時は1970年代。
当時、ハルサイは、LP1枚に按配良く入ること、オーディオ装置やハイファイ録音のデモンストレーションに最適なこと・・などからでしょうか、多数の録音がありました。

その中でも、名盤と言われていたのは、

マルケヴィチ+フィルハーモニア
ブーレーズ+クリーブランド(旧盤)
メータ+ロスフィル
コリン・デイヴィス+コンセルトヘボウ
ショルティ+シカゴ響
ティルソン・トーマス+ボストン響
アバド+ロンドン響
マゼール+ウィーンフィル

といったところでしょうか。もう亡くなってしまったマルケヴィチやショルティはさておき、2011年現在、名実ともに巨匠となっている指揮者たちの、脂ののった中堅時代の傑作であったのだなあと思い返してみたり。

しかし、おのおの方、良く見て下され。これら名盤といわれているものの中に、カラヤン、バーンスタインのものが含まれていないのです。カラヤンもバーンスタインもハルサイの録音あったのですよ。1970年代といえば、彼らは大スター、指揮者界の東西両横綱。けれど、彼らのハルサイの録音が、名盤ではないらしい。
曰く、『カラヤンのものもバーンスタインのものも、鈍重でお話にならない。』

当時の私は愚かにもこう考えました。
「ハルサイは、いわゆる振るのが難しい難曲。カラヤンもバーンスタインも、実はバトンテクニックにおいて、彼らより若い世代の指揮者には適わないのだろうな。だから、スマートにハルサイを纏めることが出来なかったのだろう。」

評価の対象となっていたのは、カラヤンの1963年録音、1975-1977年録音のそれぞれベルリンフィルを指揮したもの、バーンスタインの1972年ロンドン響を指揮したものでした。今は、それぞれ他にはない味わいがあるものとして評価されている録音ですが、確かに、他の名演といわれているものと比べ、テンポが遅かったりして、切れ味が悪いように聴こえる部分もあったのかと思われます。バーンスタイン、ロンドン響のものは4チャンネル方式録音で、その方式ゆえの再生の難しさも、その評価に影響したのかもしれません。

その後、カラヤンについては、1978年録音のライヴ(2004-5年くらいに唐突に発売されました。今は手に入れづらくなっているようです。)が、“普通に凄い名演”で、“カラヤンのバトンテクニック疑惑”は、完全に払拭されたうえ、“ライヴのカラヤンは凄い”にさらに根拠を与えることになりました。

一方、バーンスタインは、1982年録音のイスラエルフィルとのライヴも出たのですが、ロンドン響盤よりさらにテンポが遅くなったとのことで、あまり良い評判はなかったのでした。

このままなら、『バーンスタイン、どうもハルサイは得意ではなかったのね。』で終わってしまうのですが、ある日、とある文章(確か吉松隆 師匠が書いていたものだったかと。)を読み、バーンスタイン、若いときにハルサイをニューヨークフィルと録音していることを知ります。1970年から2000年代に至るまで、LPからCDに変わっても、CBSソニー系で出ていたバーンスタインのハルサイはロンドン響との録音ばかりだったので、ニューヨークフィルとの録音があるなぞ、それまで、全然知らなかったのですよ。
しかも、大層な名演であるというではありませんか。

で、そのCDがないか探してみる。
しかし、マーフィーは笑う。
探すと、みつからないものなんですな。
CBSソニーさんとしては、『新しいものの方が、良い録音であるに違いない。』と思っているのかどうか分かりませんが、バーンスタインのハルサイ復刻CD、ことごとくロンドン響のものなんです。

『もう、いいや。ハルサイなんて、そんなに好きじゃないし。』
とちょっと強がり半分で拗ねていたら、バーンスタイン / オリジナル・ジャケット・コレクションに、ニューヨークフィルとのハルサイが入っていることを発見。
ショスタコ5番の初録音も入っているこのボックス、ちょと高いけれど買っちゃおう。

いや、これは無理にでも手に入れて良かった。
凄い演奏ですよ。猪突猛進というかゴジラの大進撃というか、爆発してます。テンポもサクサクというかザクザク進んで行きます。
興奮します。

1957年にニューヨークフィルの音楽監督に就任したバーンスタイン、その直後1958年1月にこの録音をしているのですね。バーンスタイン自身、ニューヨークフィルへのデモンストレーションとして、この曲で勝負をしたのではないか。その前後には、ライヴでも取り上げたのではないか。その際には、暗譜だったのではないか。

才能も野心もある若者(アラフォーなんて、指揮者の世界では赤子も同然)の前向きさと、それに必死についていくオケ(当時、ハルサイは、名実ともに難曲だったのでしょう。)が作り出したのが、このハルサイの名録音だったのでしょう。

録音は、1958年のものとしては悪くはないけれど、同時代のグーセンス盤なんかと比べて随分落ちます。音場は、左右に楽器が明確に振り分けられて不自然だし、弦はカサカサで潤いもない。ダイナミックレンジも狭い。
しかし、というむしろというか、それゆえ演奏者の熱気がダイレクトに迫ってくるんですね。
うちの安いオーディオやiPodで聴いても、良い感じで鳴ります。

このバーンスタイン+ニューヨークフィルのハルサイ、その審美眼に一目も二目もおかさせていただいている安曇野さんのブログ、『クラシックCD聴き比べ』でも、58枚中、唯一のSクラス演奏に認定されてます。激しく同感です。
http://karajan2.blog101.fc2.com/blog-entry-212.html

最近のハルサイ録音が面白くないとお嘆きのあなた(私のことですね。)に、自信を持ってお勧めする逸品です。

バーンスタイン / オリジナル・ジャケット・コレクション @HMV


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
盤の方は手に入りませんが、ネットで聴きました。ただ、春の祭典の著作権はきれてませんので、ネット掲載は違法なんでリンクはお知らせしません。

マルケヴィッチのミュトスの復刻盤が素晴らしい音で、すっかり面目を一新し、次はバーンスタインも聞こうとこの2つをオカワリしてしまいました。(マルケヴィッチのワルシャワライブは爆演で、これもすごいですよ)

どっちもものすごい演奏ですが、やり方は違います。バーンスティンの方は古典とかマーラーの延長で勝負している感じですが、マルケヴィッチは色彩感とリズムのキレと構造の明示といえるでしょう。バーンスタインの方がオケの自発的なパワーに依存しているのに、マルケヴィッチの方は絞りあげる。個人的な趣味で言えば、リズムが暴力的でぎらぎらしているマルケヴィッチですが、音のマスの力のバーンスタインも別の迫力がありますね。バーンスタインもマルケヴィッチも高名な作曲家ですが、作品を聴けば音楽の違いがはっきり出ていますね。

カラヤン(64)ディヴィス(76)アバド(85)ブーレーズ(新)などは確かに評判はいいのですが、両者に比べれば優等生なのは否めません。春の祭典がどういう音楽かと考えれば、優等生は御免です。

優等生で一番いいのはたぶんブーレーズ(旧)ですかね。こちらも作曲に指揮の特徴が出てますね。
ネットにありました
2011/11/11 00:38
ネットにありましたさん(?)、情報ありがとうございました。

マルケヴィッチは、日本フィルだったかを振った映像もありましたね。ちょっとしかみたことありませんが、明瞭な指揮ぶりで、難曲も、こういうふうに振られれば、演奏しやすいのだなと、得心した記憶があります。
ワルシャワライブ未聴です。機会があれば聴いてみたいと思います。
garjyu
2011/11/11 03:18

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