一年365枚NEO 2017

アクセスカウンタ

zoom RSS 『さよならドビュッシー』中山七里

<<   作成日時 : 2011/02/26 22:20   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 1

音楽根性もの(?)ミステリの傑作です。

画像


最近、本の仕入はブックオフからばかりで、新刊はハードカバー、新書はもとより、文庫もあまり買わなくなってしまいました。
しかし、この『さよならドビュッシー』は、“ブックオフ落ち”までは待っていられず、書店で文庫になっているのを見かけたおりに、思わず購入してしまいました。

3時間ほどで読了。
うん、面白かったなあ。

いわゆる“どんでん返し”は、“ミステリ読み”からしたら想定の範囲内(そもそも、“どんでん返し”がありますとか、これは“叙述トリックもの”ですとかいわれた時点で、読者は穿った目で見てしまい、最後に「嗚呼驚いた。」ということがなくなってしまうんですよね。『慟哭』『セカンド・ラブ』『葉桜の季節に君を思うこと』なんかは、“叙述トリックもの”だと知らなかったら、もっと楽しめたのに・・と思ったりしたものです。)です。

主人公が会ういじめなんかも、「ガラスの仮面かよ!」と突っ込みを入れたくなるようにマンガチック。

探偵役の岬洋介たるや、美男子で、悲劇的な宿命を背負いつつも前向きで優しい性格のうえ、司法試験トップ合格の英才で、しかも、その演奏は人々を感動の渦に巻き込むという超ド級ピアニストという設定に、そんな奴いるかよ・・というか、最近そういうカッコ良過ぎる系の探偵は、はやらないのにと思ってしまいます(美男子で、6カ国語に長け、東大の法医学教室の教授まで勤め天才の名を欲しいままにし、また、ピアノもプロ級の腕前という神津恭介以来ですかね。一方、最近のスタンダード的メイ探偵像は、夢水清志郎かと思います。)。

以上、リアリティよりは読み物的面白さに徹してはいるものの、主人公の女の子の心の動き、ピアノ練習やコンサートシーンの過剰ともいえるような描写に、感情をズンズンと移入しまくらずにはいられないのですね。

まだお読みになっていないクラシック音楽ファン、特にピアノを弾かれる方には、強力にお勧めします。

ちなみに、岬洋介シリーズ、続編の『おやすみラフマニノフ』は、ハードカバーで絶賛発売中なのですね。早く読みたいなあ。
以降『おはようモーツアルト』『ごめんねチャイコフスキー』『おかえりショスタコーヴィチ』と続くのかは、誰も知らないことです(木曽さんのHPご参照のこと。『はじめましてヒナステラ』、『ブラームスはお好き?』*、『ベートーヴェンな憂鬱症』** となることはないでしょう。)。


登場曲
ショパン:英雄ポロネーズ
リスト:マゼッパ〜超絶技巧練習曲
リムスキー・コルサコフ:熊蜂の飛行
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第五番《皇帝》
ショパン:練習曲
ドビュッシー:月の光
ドビュッシー:アラベスク第一番

* フランソワーズ・サガンですね。
** ベートーヴェンが探偵を務める、森雅裕の愉快な傑作ミステリです。

『さよならドビュッシー』中山七里 宝島社文庫@HMV


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
読書日記262:
タイトル:さよならドビュッシー 作者:中山七里 出版元:宝島社 その他: あらすじ---------------------------------------------- ピアニストからも絶賛!ドビュッシーの調べにのせて贈る、音楽ミステリー。ピアニストを目指す遙、16歳。祖父と従姉妹とともに火事に遭… ...続きを見る
書評:まねき猫の読書日記
2011/03/23 00:25
音楽モノ ミステリー
小説「さよならドビュッシー」を読みました。 ...続きを見る
笑う学生の生活
2011/04/03 16:27

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
中山七里さんの新作『魔女は蘇る』5月10日に幻冬舎より発売みたいです。
★☆
2011/05/08 14:26

コメントする help

ニックネーム
本 文
『さよならドビュッシー』中山七里 一年365枚NEO 2017/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる