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zoom RSS グレートEMIレコーディングスより〜1。ベートーヴェン 交響曲第6番『田園』/ テンシュテット

<<   作成日時 : 2011/06/02 18:33   >>

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寂しさ、狂おしさを感じさせる、純音楽的な異色の『田園』。

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・ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調 op.68『田園』

ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット

録音 ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
1985年9月15,16,19日、1986年3月27日


先ごろ発売されたテンシュテットの2つのお買い得廉価ボックスのうち、LPOとのマーラーBOXは、現在所有のものとダブりが半分以上であったこと、編集上CD間での曲のまたがりが多すぎるのとで(これ、我慢出来ないのですよね。CDというパッケージに対して思いやりが足りない感じがします。iPodに入れれば一緒だというもんではありません。)、購入見送り。『グレートEMIレコーディングス』と題された14枚組の方のみ手に入れました。

情熱と思索、知と狂気が同時に存在するようなテンシュテットのつくる音楽、ライヴも含めいくつかの録音の中には『レコード鑑賞における感動の極み』を感じさせるようなものもいくつかありましたが、本来CDなどではなかなか真価を味わえるものではないものだと(と分かったふうなことを書いていますが、私、彼の生は聴いたことないんですよね。後悔。)、それほど熱心に聴いてはきませんでした。
しかし、今回、このボックスに含まれている音源、テンシュテットが自らの意思で残した録音の数々を順繰りに聴き、彼のやりたかった事を確認しているうちに、その音楽の虜になっている自分に気づきました。
私的テンシュテット・ルネッサンス?!
ということで、このボックスから、とりわけ気になったものをいくつか取り上げてみようかと思った次第です。

まず、ベタですが、ベートーヴェン。
テンシュテット、あまたのライヴ音源(海賊版なども含め)で、ベートーヴェンの交響曲は全曲聴くことが出来るようなのですが、正規のセッション録音としては、この『田園』と8番があるだけなんですね。本人の意志かEMIの思惑かどうか分かりませんが、交響曲全集録音をもくろんでの第一弾ということだったのでしょうか。
『田園』にしても8番にしても、イメージとしては、テンシュテットの芸風に対しては、なんとなくアゲインストな感じを持っている方は多いかもしれません。『英雄』、『運命』、せめて7番あたりから録音、リリース始めれば、テンシュテットとのベートーヴェンシリーズも、もっと評判になったとも思いますが、今回、私はこれを聴いていて、何度も耳をそばだてさせられるところがありました。

この録音の第1楽章に、「田舎に到着したときの晴れやかな気分」はあまり感じません。速過ぎるということはありませんが、なかなかに快速なテンポと実の詰まった響きに、純音楽的な充実を感じます。
テンポの細かなゆらぎもあり、テンシュテットが振っているということから感じるプラッシーボ効果もあるのか、何か生き急いでいるのではないかと思えるような切羽詰った感も読み取れなくもないないです。しかし、普通に聴き流しても良い演奏といえるものだと思います。まあ、大名曲の『田園』ですから、ただただ良い演奏の録音は掃いて捨てるほどあるわけで、この1楽章だけでは、それらの名演に対して、大きな差別化は出来てはいないかもしれません。

第2楽章がキモでしょうか。
流れの良い快適なテンポで普通に始まり、そして淡々と進んで行きます。ここでも、あまり「小川のほとりの情景」を描写しているようには聴こえませんが、木管楽器などのニュアンスは豊かです。
半ばを過ぎたぐらいからでしょうか。音の強さ自体はp〜mpなのでしょうが、音楽の密度がずずんと濃くなっているのを感じ始めます。とくに、ヴァイオリンやフルートなどがppで音をひそめる時は、なんともいえない雰囲気を醸し出します。楽音になるかならないかギリギリのpp。西洋音楽的なというよりは、日本的なワビサビの世界に通じるようなもの?
私は、最初、この楽章の後半を聴いたとき、感動というよりは、寂しさ、孤独さのようなものを感じ、凍りついたように身じろぎもできませんでした。

第4楽章の「雷雨、嵐」は、“テンシュテット的”な音楽とのマッチングから、もっとも期待されるところでしょう。ライヴ録音のものだったらもっと凄いのではないかとも思われますが、ここでも十分充実した迫力のある音楽が繰り広げられています。

第5楽章、冒頭のホルンはとても良い感じです。テンポは少しだけ速めで快適。歌も十分です。
しかし、全曲聴き終えたあと、何か一抹の寂しさが残る・・というのは私の気のせいでしょうか?


クラウス・テンシュテット、グレートEMIレコーディングス@HMV

ベートーヴェン 交響曲集(3番、6番、8番)/ テンシュテット@HMV

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
来月発売の『現代のベートーヴェン(米TIME誌)佐村河内守』の交響曲第一番《HIROSHIMA》に未来を託す!
楽壇の異端児として打ちのめされている佐村河内守、頑張ってほしいな。
ベートーヴェンヲタ
2011/06/15 09:14
ベートーヴェンヲタさん、コメントありがとうございます。
佐村河内守氏の交響曲第一番《HIROSHIMA》のCD発売は、心待ちにしていました。
本は、あまりにも凄まじい内容のようなので、読んでいないですが、CDと一緒に購入しようかと考えております。
garjyu
2011/06/15 18:40
ありがとうございます ありがとうございます 知らなかったです佐村河内守さん よーつべ見てぶっ飛びました えーーっ!現代にこの技術うー!?すごいです ありがとう ありがとうございました
感謝まん
2011/06/26 20:44
感謝まんさん、コメントありがとうございました。

CDの発売楽しみですね。
garjyu
2011/06/26 23:04

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