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zoom RSS グレートEMIレコーディングスより〜5。ムソルグスキー 交響詩『禿山の一夜』/テンシュテット

<<   作成日時 : 2011/10/20 01:27   >>

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魑魅魍魎が蠢いている様を、不気味に、しかし格調高く表現している演奏です。

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・ムソルグスキー:交響詩『禿山の一夜』(リムスキー=コルサコフ編)
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
1990年5月10日


だいぶ間が空きましたが、テンシュテットのボックスから。

このボックスに入っている演奏については、本当は、全曲について書いても良いくらい、個性的かつ意味深い演奏が多いとは思っているのですが、真剣に立ち向かわざるをない、どちらかというと聴いていて疲れるものばかりなので、体力がないときはちょっと敬遠気味になります。

そんな中から、今回は、小品だけれども、ひときわ独特の光を放っている『禿山の一夜』(通常演奏される、いわゆるリムスキー=コルサコフ版)を聴いてみました。

この『禿山の一夜』という曲、いわゆるレコード時代も、CDになっても、大曲の埋め草(例えば《展覧会の絵》とか)としてか、ロシア管弦楽名曲集といったものの中に、一山いくらで(“禿山”だけに)、前の日にちょっとだけ練習してやっつけで録音しましたみたいな(“一夜”漬けで)感じで入っていることが多いのですが、この録音は、初出時から特異な扱いでしたよ。

なんと、『英雄交響曲』とのカップリングだったんですねえ。しかも、その『英雄』がライヴ録音(このボックスにも入っているけれど、カップリングは別)だったのに対し、この『禿山』はスタジオでのセッション録音。
演奏会でのアンコールでも、あえて埋め草の録音をしたわけでもないようなんですね。

テンシュテットという人、録音したもののリリースの許可のハードルは結構高かったらしいんですね。実は、EMIには、それこそボックスセットが出来るほどの未発表録音が埋もれている(!)ようです。
この『禿山』、『英雄』リリースの際に、ロシア音楽集やらなんやらの録音から唯一リリース許可をされたものを、“どうしても”この演奏を世に知らしめたいと思った誰かが、無理やりぶっこんでしまったものだと、私、考えております。それくらい聴く価値のある凄い演奏なんではないでしょうか。

そもそも、この曲、なかなかに演奏効果はあるものの、こけおどし的で、そんなに高級な音楽ではない・・というのが一般的な評価なのではないでしょうか。
ムソルグスキーの音楽に執念を燃やしているいるアバドなんかは、この曲のさまざまな異稿の録音を残したりしてはいます(リムスキー=コルサコフ版はなかったかな。)が、まあ、普通の指揮者は、そんなにまじめに取り組んだりはしていませんよね・・多分。

しかし、そこはテンシュテットですから、何をやるにも真剣勝負です。
細かい音量変化、充実した音響、テンポの微妙な変化、切迫感を増す拍節感等々、聴けば聴くほど良く練られていると思います。

しかし何より、恰幅があるのに、焦燥感というか不安をあおるというか、何ともいえない凄味というか物々しさがあるんですね。

妖怪たちの狂宴の後に対比される夜明けの場面でのフルートのニュアンス付けも、一見淡白ですけど、入念に考えられているようです。

とりあえず、リムスキー=コルサコフ版の『禿山』はテンシュテット盤で決まりということで、良いのではないかと私は断定してしまいます。


クラウス・テンシュテット、グレートEMIレコーディングス@HMV

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