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zoom RSS 漆黒の弦合奏。ショスタコーヴィチ 室内交響曲(弦楽四重奏曲第8番)他 / D.R.デイヴィス

<<   作成日時 : 2011/11/25 01:51   >>

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ECMだけに録音が良く、殺伐とした音楽が、とても美しく響きます。

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ショスタコーヴィチ:室内交響曲 作品110bis(弦楽四重奏曲第8番 バルシャイ編)
ヴァスクス:ムジカ・ドロローサ(悲しみの音楽)
シュニトケ:トリオ・ソナタ(バシュメト編)

シュトゥットガルト室内管弦楽団
デニス・ラッセル・デイヴィス

録音:Mozart-Saal, Liederhalle, Stuttgart
1996年6月

デモニッシュな音楽行脚の中、ショスタコの弦楽四重奏曲8番は、かなり前から取上げようと思っていました。
しかし、一時期、結構良く聴いていた筈なんですが、探すとCDが出てこないんですな。
エマーソン持っていなかったっけ?クロノスはクラムとカップリングだったような。
でも見つからない。
こうなると、逆になんとしても聴きたい。

ふと思いつき、ネットで大田区の図書館の資料在庫の検索なんぞしてみました。
すると、このCDが引っかかったんです。

お目当ての曲の弦楽合奏編曲版(編曲版も結構有名ですよね。)に、現代ラトヴィアの叙情派ヴァスクスや、シュニトケ・・という選曲。
これは、何か凄い感じがする。

早速借りました。

ネットでは分からなかったのですが、レーベルはECMでした。
やっぱり凄いような気がする。

ECMで、D.R.デイヴィス(デイヴィスという有名な指揮者が数名いらっしゃるので、以下“デニスさん”とします。)の指揮、ロシア・北東欧系の音楽、ECMということだと、ペルトとかカンチェリとかと同シリーズということだったりするんでしょうねと、聴き出してみると、思っていたような、残響の美しい弦の音。

重々しく低弦から始まるショスタコの1楽章も、美しい音で聴いていると、なんかヒーリングです。
かといって、イージーリスニングではなく、しっかり中身は濃く、暗さはたっぷりなんですが。

Allegro moltoの2楽章、この曲としては、結構ゆっくり目のテンポで、たっぷり弦を鳴らしています。速めのテンポで切れ味鋭くといったものが主流でありましょうが、デニスさんは、しっかりした足取りで進めています。

スケルツォちっくな3楽章も、前楽章と同様。音色の変化なんかもしっかりと聴かせてなかなか面白いです。

4楽章の、死刑宣告のようなドスの効いた音塊も、録音が良いゆえに、胸に突き刺さってきます。

続く5楽章も4楽章と同様、Largoだけれども、遅すぎないテンポで流れの良さが際立っているようです。

この曲、作曲者が「ファシズムと戦争の犠牲者へ」のために書いたものですが、“鎮魂”というよりは、怒りとやるせなさを表したように暗くて重苦しく、もちろん親しみ安いメロディもないんだけれど、この演奏では、結構美しい瞬間もあったりして、オリジナルの弦楽四重奏でものも含め、いっとう聴きやすい録音ではなかろうかと思ったりしました。

ヴァスクスのムジカ・ドロローサも、もちろん題名どおり暗く重いんですが、これは1曲目のショスタコより、はるかに美しく親しみやすいです。
怒りよりも、悲しみと嘆きがかっている感じですね。
ゆっくりのテンポの中、途中、悲しみの絶叫もありつつ、弦合奏ならではの美しい嘆き節が聴かれます。
チェロのソロの悲痛な叫びも良いし、最後の方の聖歌のようなメロディが崩れていく箇所にも惹かれます。救いなく絶叫で終わるのも、なんとも悲しくて・・でも良いんだなあ。

最後のシュニトケの曲は弦楽三重奏曲をバシュメトが編曲したものだそうです。
もとの曲を知りませんが、弦三本だけのために作られたものとは思えない、密度の濃さを感じさせる、これも暗く重い曲です。

シュニトケというと、なんか擬古典というか擬バロックというお題目から形を壊していく面白さを追求していく、感情より知性がかったような曲を書く人と思い込んでいて(何を言っているか、自分でも良く分かりませんが。)、私自身は、そういう音楽があまりピンと来ず、積極的に聴いてこなかったのですが、これは、結構気に入りました。
moderatoとadagioの2楽章構成で、ほとんどが重苦しい音楽ですが、部分部分に、動きのあるアレグロ的な箇所や、美しいメロディがかいま見えたりするのが、私的なツボ。

演奏もとても、熱がこもっているようなのに、ECMならではの残響の美しい録音ゆえ、汚さを全く感じさせないんですね。
渋すぎるジャケットも、やっぱりECM。

デニスさんの、ECM関係は、もっと追っかけたいと思った次第です。

ショスタコーヴィチ 室内交響曲(弦楽四重奏曲第8番)他 / D.R.デイヴィス @HMV

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