一年365枚NEO 2017

アクセスカウンタ

zoom RSS 激しく厳しく。オネゲル 交響曲第3番《典礼風》/ ムラヴィンスキー レニングラードフィル

<<   作成日時 : 2012/03/31 15:19   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

暗い雲立ち込める中、厳しく屹立する建造物を思わせる音楽の峻厳極まりない演奏。

画像


オネゲル 交響曲第3番《典礼風》

レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
エフゲニー・ムラヴィンスキー

モスクワ音楽院大ホール
1965年2月28日


オネゲルの交響曲、今日はムラヴィンスキー+レニングラードフィルの録音で第3番《典礼風》を聴いてみました。

オネゲルの交響曲、流石に3番まで来ると、ツボを心得てきている、というか音楽の聴かせ方がこなれているような気がします。1、2番とも、緻密な構成と身のつまった緊張感などから大した力作だということは感じ取れるものの、一聴『これ素敵な曲ね。』となることはない。一方、この3番は、厳しさ、暗さは相変わらずであるものの、良い意味で“外面”にも気をつかっているようで、メロディもやや耳に残りやすいです。楽章ごとにタイトルもついていることもあり、オネゲルの交響曲中一番ポピュラーで演奏回数も多いことが得心できます。

第1楽章 「怒りの日」  アレグロ・マルカート 
カクカクしながらも、ズンズンと前へ進んでいく黒い塊のような音楽。
この暗カッコ良い音楽を、キリキリと厳しく進めていくムラヴィンンスキー+レニングラードフィル、圧倒的。

第2楽章 「深き淵より」 アダージョ
第二次世界大戦が終わった後の、これからの平和を祈念するかのような心に染み入るアダージョ。外に向かっていく積極性はないけれど、本当に美しく素晴らしい音楽。
この楽章は、フルートが活躍するので、当時ゴールウェイがいたベルリンフィルの録音も良かったけれど、当盤は一本スジの通った凛とした儀式的佇まいが魅力。録音が最上等でないにも関わらず、それぞれの楽器の音の輪郭がはっきりしているので、十分に美しさを感じさせます。フルートソロも、ゴールウェイと比べちゃなんですが、十分に魅力的です(当時の主席フルート奏者はムラヴィンスキーの奥さんでしたっけ?)。

第3楽章 「我らに平和を」アンダンテ / アダージョ
前半は、ちょっと威圧感のある、異国(東洋、インド?)風の行進曲。インディ・ジョーンズに出てきそうな雰囲気の曲です。
ムラヴィンスキーが振ると、こういう曲でも下世話な雰囲気は皆無で、スターリンの圧政を感じさせるような、なんとも緊張感に富んだ音楽(ショスタコ風味)になります。

後半のアダージョは、2楽章から続く祈りの音楽。神の癒しを感じる、とても美しいものです。静か静かに感動的に曲は閉じられます。
ムラヴィンスキーは、深い呼吸と慎重さで、気品のある演奏を行っています。ただ、最後のヴァイオリンソロの音が、かすれているのがちょっと残念でしょうか(ライヴならでは。)。

全体的な感想としては、難解に感じられなくもないこのような曲を、キチンとした枠組みの中で構成した上、迫力と緻密さで仕上げた、この演奏は、やはり凄いものだと・・つきなみではありますが・・思いました。
ある意味、楷書で分かりやすいので、この曲に馴染みのない人が最初に聴くにも良いものといえるかもしれません。でも、これを最初に聴いちゃうと、他の演奏が物足りなくなるかも。


録音は、1965年の旧ソ連のライヴ収録なので会場ノイズも多く、全体的な音圧や低音も弱く、今となっては最高の音質というふうにはいかないものの、ムラヴィンスキー+レニングラードフィルの演奏の途轍もなさを感じるのには、不足はないものかと思います。
ちなみに、この録音が収録された1965年のライヴBOX(ないしは、1965年+1972年)に収録されたものは、冒頭の《ルスランとリュドミラ》序曲を初めとして、全て必聴といえる名演ですから、もっていない方は、是非手に入れてください。


ムラヴィンスキー&レニングラードフィル モスクワ公演 (1965&1972) @HMV

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
激しく厳しく。オネゲル 交響曲第3番《典礼風》/ ムラヴィンスキー レニングラードフィル 一年365枚NEO 2017/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる