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zoom RSS 未来への道 マーラー 交響曲第10番(クック第3稿)/ レヴァイン フィラデルフィア管

<<   作成日時 : 2014/07/11 10:58   >>

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完成された未完成交響曲の明るい未来を感じさせる爽やかにしてふくよかな名演。

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・交響曲第10番嬰ヘ短調

フィラデルフィア管弦楽団
ジェイムズ・レヴァイン

第1楽章 1978年4月
第2〜5楽章 1980年1月
スコティッシュライトカテドラル、フィラデルフィア


マーラーの交響曲全曲を1枚づつ聴いていくというシリーズをやっていたんですが、自分でも『そんなのやってたんですか?』というほど間が空いての最後の大曲10番をムシムシと暑い季節にお届けします。

私、躁鬱な狂気と暗鬱と諦念といった自分の思いのたけを綴ったもの・・それがマーラーの交響曲たちであるという認識のもと、作品の中からその思念を抉り出し、同調し、一緒にたけり狂うようなバーンスタインやテンシュテットのような指揮者たちの録音がそれらの理想的な再現であると、思ってまいりました。
しかし、5番のシップウェイとか9番のアバドのものとかは聴くにつけ、そうでない、上質な植物性油でカラッと揚げたような、客観的でさわやかなべたつかない名演奏の道もあるのだと思うに至っている今日この頃、レヴァインが若いころにまとめて録音した交響曲たち(残念なことに2番と8番が録音されず全集になっていない)は愛聴盤になってます。1番も3番も4番も素敵だし、6番のエネルギッシュなこと業界随一かも。9番のゆっくりだけど緩みなくほの明るい演奏もいいんですな。

で、この10番、そんな名演揃いの中でもトップレベルの良さかもです。

1楽章、ゆっくりめのテンポですが、弛緩することなく音楽は滔々と流れます。オケの鳴りはためがなくストレートな感じがアメリカンのオケなのかと感じますが、それはマイナスにはなっていません。むしろ、その頃のレヴァインの音楽づくりとも相まって、若々しさと爽やかさを感じさせるのです。最後の交響曲にして若々しさ?と訝る向きもあいましょうが、これこれで全然ありです。
また、私には、後半の始まりの不協和音の咆哮は苦悩の表現としてではなく、何かの天啓のように響きました。

2楽章-4楽章のスケルツォと間奏曲(プルガトリオ)は颯爽と、またチャーミングにまとめてくれています。

5楽章、例の太鼓の音で衝撃を受けます。こんな切羽詰まった太鼓の音の10番の録音は他に聴いたことないかもしれません。省略するケースも多いようですし。有名なフルート独奏部分も美しいです。
1楽章と同様、はかなげな音楽も衝撃的な部分も、沈み込んで未来も明日もない・・という暗さにつながらない演奏です。胃もたれしないマーラー。それでいて感動は十分ですね。

レヴァインという指揮者、センス、実力、キャリアとも凄い人なのに、いまひとつこの国で人気ではない(いや実は大人気で、私が事情に疎いだけならそれで良いんですが。)、クラシック音楽(特に後期ロマン派)は暗い情念系の演奏が王道であるという認識がありすぎるが故なんでしょうか。

ちなみに、この録音は、まずは1楽章だけ単独で1978年にされ、2楽章以降のいわゆるクック編纂部分(プルガトリオは完成されていたんでしたっけ?)は後から録音されています。元々は1楽章単独商品としてもくろんでいたのかもしれませんが、録音も交響曲全体を俯瞰したときの演奏の出来についても、違和感はないです。

マーラー 交響曲選集 / レヴァイン@HMV





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