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zoom RSS 規範?いやいやとても魅力的。メンデルスゾーン 交響曲第2番 《讃歌》/ ドホナーニ ウィーンフィル

<<   作成日時 : 2014/08/10 10:20   >>

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すっきり見通しの良い模範的かつ素晴らしく美しい演奏でまずは魅力的な曲の全体像をつかみましょう。

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・メンデルスゾーン:交響曲第2番変ロ長調 op.52《讃歌》

第1部
第1曲: シンフォニア
 第1楽章 Maestoso con moto - Aregro
 第2楽章 Allegretto un poco agitato 
 第3楽章 Adagio religioso

第2部
第2曲: すべてのもの、息あるものよ(合唱、ソプラノ独唱)
第3曲: レチタティーヴォ:語りなさい、救われたひとたち(テノール独唱)
第4曲: 語りなさい、救われたひとたち(合唱)
第5曲: 私は主を待ち焦がれました(ソプラノ独唱、合唱)
第6曲: 死の綱がわたしたちを取り巻いた(テノール独唱)
第7曲: 夜は過ぎ去った(合唱)
第8曲: さあ、感謝しましょう(コラール)
第9曲: それゆえ私は歌います(テノール、ソプラノ独唱)
第10曲: あなたたち諸々の民よ(終曲合唱)

ソーナ・ガザリアン(ソプラノ)
エディタ・グルベローヴァ(ソプラノ)
ヴェルナー・クレン(テノール)
ヨーゼフ・ベック(オルガン)
ウィーン国立歌劇場合唱団(合唱指揮:ノルベルト・バラッチュ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
クリストフ・フォン・ドホナーニ

1976年11月 ウィーン、ゾフィエンザール


印刷技術400年の記念のために作曲されたこの曲、メンデルスゾーンの生前には、結構人気だったようですが、合唱付きでオルガンも入った編成のオケ、他の曲の2倍程度の演奏時間からなかなか演奏の機会にも恵まれないマイナーな扱いになっておりますね。

合唱(声楽)というはのは、器楽曲の王様=交響曲において使用する場合は戦略兵器扱いするべきもの。ベートーヴェンはやはり偉大で、交響曲としてバランスの悪さも力でねじ伏せて、難事業をこなしたパイオニアとなりました。そのあと、フランスにベルリオーズなんて人も出てきましたが、独墺系ではマーラーの《復活》までは、今日まで演奏しつづけられる誰にも文句は言われない名曲として残っているものは皆無でしょうか。
この《讃歌》はマーラー以前の独墺浪漫合唱交響曲の代表曲でしょうが、ベートーヴェンほどの剛腕でなく、マーラーほど演出上手でもなく、どうしてもバランスの悪を思わされてしまいます。ただ、魅力的な部分はたくさんあり、全体の設計を考えたうまい演奏をすれば、なかなか感動的になっちゃう曲なのかもしれない?と思いつつ、といままでまともに聴きとおしたことのなかった私、今回まともに曲に向かい合い、いくつかの演奏を聴きましたが、まず曲全体の魅力を最初にわからせてくれたこのドホナーニ指揮のものを取り上げたく。

みなさんも私と同様曲自体を良く聴かれたことがないと勝手に決めつけ、曲の感想と演奏の感想がまぜこぜになろうかと思いますが。

ちなみに歌詞はこちらをご覧ください(無断でリンクさせていただいてます。)。

シンフォニアの冒頭から決然とというかある意味ぶっきらぼうに演奏されるテーマ。もともとちょっと聴いていて恥ずかしくなるようなテーマだからこんな演奏が良いのかも。そのあとも感情をこめすぎずにスイスイと流れる音楽は指揮者の鉄面皮ぶりを表しているかもしれません。しかし、ウィーンフィルの魅力的な音にのっていますので、音色は魅力的。また、その音楽の作り方も、古典的なフォルムに沿っているともいえ、曲全体の見晴を良くしてくれているように思えます。

第2楽章は、私がこの曲の中で最初に好きになった部分。短調の優雅で憂いのある舞曲、今でも偏愛しております。この演奏はちょっと冷たすぎる氷のお姫様といった風情でしょうか。もう少し情緒纏綿と歌ってもらう方が好みではありますが、気品はあります。

第3楽章もインテンポで歌い過ぎないところが、淡泊といやあ淡泊ですね。交響曲全体の中でバランスが良いように感じます。弦と木管の響きはやはり素晴らしい。

第2部のカンタータ、第3曲(つまりカンタータ分の最初)まずやはりオルガンを伴って合唱の入ってくる瞬間がゾクゾクしますね。
ウィーンのシュターツオーパーの合唱はやはりフーガの部分なども安心して聴いてられます。ソプラノは2人いますが、最初に出てくるのはグルベローヴァかなあ?力強いうえ色気もあります。

第3曲はオペラだなあ。ここでのテノールはちょっと優男過ぎる感じがしました。

第4曲の合唱も立体的でオペラチック。

第5曲、ここも結構最初から好きだった部分。天国の音楽のように平安です。特にソプラノのデュエットは素敵ですよね。ここでの二人の声は良く似ていて、合唱も含めて音量のバランスもとても良いですね。指揮も歌に沿った良いテンポです。

第6曲、ここは何か不安で劇的なものをもつテノールの歌が印象的な曲です。メンデルスゾーン自身は、ここが曲の中心(転換点)と考えていたようです。
ここでのテノールやはりもう少し決然とした声がほしい気はしました。

第7曲、全曲の後半からのソプラノソロに導かれ

第8曲は静謐かつ厳かなコラール。祈りの音楽、こころが洗われます。
しずかに燃える演奏。

第9曲、テノール、ソプラノの愛のデュエットみたいな曲です。最後の曲へのつなぎのように思ってしまっていましたが、歌手の見せ場ではありますね。
やはりソプラノが魅力的なわりに、テノールが少し好みでないのでした。

第10曲は文字通りクライマックスです。うまく持っていけば大団円で盛り上がるように書かれている曲。
ドホナーニの指揮、悲劇の幕開けみたいな冒頭はもっと見栄を切ってカッコよくやってもいいのではないかと思いますが、サクサクすすみます。複雑なフーガのさばきは速めのテンポの中でとても見事。すっきりだけど、盛り上がりには欠けてません。テーマが戻ってくる最後十分感動させてもらいました。

録音も演奏もきわめて優秀なものですね。まず最初にこの曲を聴くとしたらこれを推薦したいと思います。


メンデルスゾーン:交響曲第2番 /ドホナーニ ウィーンフィル @HMV


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
素晴らしい曲だと人から教えて貰い、聴いてみたいと思いながらもずっと未聴だった作品です。
先ずは、入手したカラヤン盤から聴いてみたいと思いますが、ドホナーニ盤も良さそうですね。
golf130
2014/08/10 22:11
golf130さん、コメントありがとうございます。
良い曲なんですが、誰が演奏しても効果のあがる第九とはちがい、通しで聴かせる指揮者の設計力が必須かと思います。ドホナーニのテンポ設定の良さはなかなかのものだと思います。カラヤンはもちろん聴かせ上手ですよ〜。
garjyu
2014/08/17 08:27

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