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zoom RSS スコッチでドラマチック? メンデルスゾーン 交響曲第3番《スコットランド》/ ミュンシュ ボストン響

<<   作成日時 : 2014/09/14 11:21   >>

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“憂愁なスコッチ”という雰囲気は少し薄目ですが、何せテンポ設定が決まっていて、ひとつの交響曲としてカッコ良く聴かせたものとしてはピカイチの録音かと。これを聴いて退屈する人はいないでしょう。

画像


交響曲第3番イ短調Op.56『スコットランド』

ボストン交響楽団
シャルル・ミュンシュ

1959年12月7日
ボストン、シンフォニー・ホール


メンデルスゾーンという人は、モーツアルト的“天才肌”な作曲家だと言われてきました。モーツアルトの天才っぷりといえば、あの映画アマデウスで『(頭の中で)作曲は済んでいる。後は(楽譜として)書くだけ。』と言っていたような速筆ぶりが思い起こされますが、メンデルスゾーンもその部類だったということでしょう。速筆な人は、頭の中に“天啓”があって、そのまま最初から最後まで音楽が一気に出来てしまうものなんでしょうね。そういうモーツアルトやメンデルスゾーンの曲というのは、曲全体の均整がとれ、シームレスなフォルムを持った曲を書くような気がします。メンデルスゾーンで言えば私も大好きな《真夏の夜の夢》序曲などに、曲想と型式の融合に非の打ちどころのない完璧さを感じます。
一方、この《スコットランド》交響曲はどうでしょうか。最初の曲想を得てから完成、初演までに10数年をかけたこの曲、曲が魅力的であることは間違いないのですが、一息に書きあげたような曲とは違うギクシャク感があるように思えます。そのギクシャクをどう見せるかが指揮者の腕の見せ所(というか曲の解釈)ということになるのでしょうね。

さて、このミュンシュの解釈やいかに。

序奏冒頭の憂いを含んだ木管の音色には引き込まれますね。
高弦の音は、録音のせいもあってかもう少し潤いがほしいというのが本音ですが、曲が進み低音が入って盛り上がってくると音の奔流に飲み込まれていく。
主部は最初はゆっくりとはじまったかと思うと、途中のギアチェンジからは速めのテンポで追い込む追い込む。それが嵌っていること。また、後半にある嵐の(ように盛り上がる)場面の“嵐度合”の高いこと。

常々、4楽章の終盤いきなりの明るい展開と同様ちょっと場違いな感じがしている2楽章ですが、ミュンシュは一気呵成の速攻テンポで攻め、有無を言わせません。カラッと揚げて臭みはゼロって感じですね。まことにカッコウがよろしい。
ただ、エコーのせいか、低弦やティンパニが速さについていけずモゴモゴいっている感じがするところがあるのがちょっと残念。

3楽章は、十分に美しく歌っているのですが、ミュンシュ、やはりやや速めのテンポで耽溺しない厳かで男ッポイ音楽を作り、また盛り上がるところはこれでもかとオケを鳴らします。ティンパニが見栄を切っている感じがイイんだな。

4楽章も速いですな。そんな感じを今まで持ったことなかったんですが、この録音では悲劇的交響曲のクライマックスっちゅう感じがします。焦燥や葛藤の中突き進む音楽。素晴らしい。
最後の長調のフィナーレは、悠然としたテンポから始まりますが、終わりに向かってドンドン加速していきます。2楽章と同様、その設計によって説得力をあげる作戦、それは大成功しています。カッコイイことこの上ありません。
これは生演奏で聴いたら凄く感激すると思うなあ。

これは、クレンペラーの正規録音の泰然とギクシャクはギクシャクのまま聴かせたものとは対極に、この交響曲を演奏でフォルムを整え、説得力を得たもうひとつの模範解答と言える演奏かもしれません。

録音は高弦のうるおいが少し足りないことを除けば、不満のないものです。

ミュンシュ ボストン響 ロマン派ボックス@HMV




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。
この演奏、廉価LPの頃から聴いております。
この曲では最も好きな演奏です。
smkf
2014/12/28 08:49
smkfさん、コメントありがとうございます。骨太のミュンシュのスコッチもいいですよね
garjyu
2015/01/01 07:47

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