充実のカラヤン美学 ベートーヴェン 交響曲第9番《合唱》/ カラヤン ベルリンフィル (1962年)
その後進歩しなかったとか、堕落したということではないですが、もうこの時点で達していた世界のなんという高みよ。
ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
グンドゥラ・ヤノヴィッツ
ヒルデ・レッスル・マイダン
ヴァルデマル・クメント
ヴァルター・ベリー
ウィーン楽友協会合唱団
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音:1962年 ベルリン イエスキリスト教会
今年は、昨年の暮れ位から始めたFBでのクラシック音楽関連の交流(書き込み、コメント、オフ会)がとても大きくなり、とても(プライベートは)充実しておりました。
一方、こちらのブログは、休眠となってしまったわけですが。
で、毎年やっている、大晦日の第九くらいはブログアップしなくてはと、初心に戻って、カラヤン+ベルリンフィルの一番古い録音をとりあげます。
この録音は、一番最初に意識して買った(買ってもらった)カラヤンのLPものでした。第九としても買ったのは最初のもの。
ただし、家にはコンサートホールソサエティ(当時通販の)、オッテルローの第九があって、それはまさに擦り切れるほど聞いたのですが、カラヤンのこちらはカセットテープにダビング(死語?)して、テープが伸びるまで聴いた口ですね。
今はDGオリジナルのCDで聴いてます。いいマスタリングだと思います。
今、第1楽章、第2楽章と聴き進めております。
当時にしては、テンポが速く引き締まっているうえ、ビロードのように滑らかで煌めくようなベルリンフィルの弦、ここぞというときの迫力と、やっぱり凄いなあと思って聴いていたあの頃を思い出しております。
最近の第九のテンポ、古楽の影響で速く速くとなっているようですが、聴きなじんでいるこれくらいのテンポがいいですねえ。これくらいが一番と高級感、安定感をもたらすような気がします。スピード感というのも相対的な感覚なので、ただただメトロノーム的テンポをあげただけではスピードを感じさせず、せせこましくなるだけのような気がするのです。
第3楽章始まりました。各楽器のフレーズの受け渡しのスムーズにして美しいこと。弦のしっとり感もいいです。カラヤンのppには魂がこもっていないなんて言うこともありますが(事実録音によっては、私自身もそんな感じをもつこともあります)、ここでは本当に、「歌」のあるpp~pが聴けます。テンポも遅くもなく速くもなく、音楽が素直に流れる妥当なもので、しっくりくるのだよなあ。
第4楽章
怒涛の冒頭、歓喜の歌、バリトンソロ・・、すべてが素晴らしい。
合唱については、昨今、本当に水準の高い演奏に巡り合うことが多くなったので(アマチュアですら)、楽友協会合唱団の分は悪いですが、カラヤンの指揮のもと熱演を繰り広げております。
充実、満腹の演奏でした。
あ、そういえば、ここで取り上げた第九、3年連続ベルリンフィルのだったなあ。
ジンマンを挟んで、その前はジュリーニのだったり・・。ベートーヴェンはやっぱりベルリンフィルで聴きたいというのは、私の本能的(というか刷り込み)なものかしら。
ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱》/ カラヤン+ベルリンフィル
(過去の第九記事)
http://garjyu.at.webry.info/201412/article_2.html
http://garjyu.at.webry.info/201312/article_3.html
http://garjyu.at.webry.info/201012/article_31.html
http://garjyu.at.webry.info/200912/article_1.html
http://garjyu.at.webry.info/200712/article_5.html
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