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zoom RSS グレートEMIレコーディングスより〜4。シューマン 交響曲第3番『ライン』/ テンシュテット

<<   作成日時 : 2011/07/18 00:05   >>

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激流の『ライン』を行く!

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シューマン 交響曲第3番変ホ長調 『ライン』
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット

録音:ベルリン、フィルハーモニー
1978年10月17-18日


テンシュテットのボックスから今回取り上げるのはシューマンの『ライン』。これは、ドイツがまだ2つに分かれていた頃の、西側でのテンシュテットのデビュー録音だった筈です。

まだまだカラヤンが元気なこの頃、いきなり、それまで全く無名(少なくとも西側では)な指揮者が、ベルリンフィルと録音をしたこと、当時はそれなりに話題にはなりました。しかし、演奏自体への評価は、一部に熱心に指示する意見(『フルトヴェングラーの再来か?!』なんて煽り文句を伴って。)もありましたが、大多数を圧倒的に魅了した・・というふうではなかったと記憶しています。

今回、聴いて思ったのは、それまでのこの曲に対してのイメージとテンシュテットの目指したものがちょっとずれていたことと、当時のEMIの録音(の悪さ)もあいまって、ベルリンフィルが、カラヤンが振ったときとは全く違い「美しくない音」を出している、という2つが、当時の、コンサートではなく、録音でしかテンシュテットの演奏を聴くことが出来ない人々を戸惑わせてしまったのではないかということです。

悠久の歴史と神秘的な伝説を全て飲み込んで滔々と流るる大河『ライン』。
テンシュテットの録音は、そんなイメージの、スケール豊かな恰幅の良い演奏・・とは全く違うんですね。

1楽章の頭から、グイグイと前に出て行き、イケイケでケンカを売ってるのかというくらいアグレッシブにオケを鳴らします。弦も管も厚く響き、凄まじい生命力を感じさせますが、決して美しい音ではありません。それは、結構ダイナミックレンジの狭い録音のせいもあるかもしれませんが、それゆえに、切羽詰った迫力はこの上もありません。
後半に入った6分前後のホルンの鳴りなんか、本当にゾクゾクします。

2楽章も、普通の演奏ならのんびりゆったりとした曲調を楽しむところなんですが、フレーズのひとつひとつが、うごめくように主張し、弦はキュウキュウ、管はバウバウと鳴りきっていて、安穏としてはいられません。聴いていて、無類に面白くはありますが。

3楽章でも、ときたま、同じテンシュテットの『田園』の2楽章を聴いたときに感じたような、東洋的ワビサビが見え隠れしているように思えます。

4楽章での、訴えかけ、深刻さも、凄いですね。「『ライン』ってこんな暗く、重い曲だったんですか?」って、びっくりする人もいるかも知れません。

5楽章は、大シンフォニーのフィナーレにしては、盛り上がりにかかるような曲想で、聴いていて、食い足りないと思わせる演奏が多いですが、テンシュテットは、オケをしっかり鳴らし(とくにホルン)、テンションの高い音楽をつくっています。

1926年生まれのテンシュテット、この録音時には52歳と、新人とはいえない年齢。仕事人としても、もっとも脂ののっていたころだったとはいえ、初めての(録音での)顔合わせで、天下のベルリンフィルを縦横無尽にドライヴしきって、美しくはないけれど、強烈にして魅力的な音楽を作りきったこの指揮者、デビュー(西側での)当時から、凄い音楽家でありました。


クラウス・テンシュテット、グレートEMIレコーディングス@HMV


過去に取り上げた『ライン』の名盤
チェリビダッケ ミュンヘンフィル

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