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zoom RSS ワーグナー 《ジークフリート牧歌》 / レーグナー ベルリン放送管弦楽団

<<   作成日時 : 2006/05/22 00:01   >>

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本日はワーグナーの誕生日。そこで紹介するのは、ワーグナーの、妻への、そして家族への愛情を感じさせる心安らぐ名曲の、名演、名録音です。

ワーグナーは、1813年5月22日に生まれたということですから、今年で193歳。意外に年寄りですねえ(?ちょっと笑ってください。)。あの斬新なトリスタン和声、無限旋律をつくったワーグナー。ドビュッシーなどと並んで、いわゆる“現代音楽”にもっと近いところにいる人などという思い込みが私の中にはありました。

さて、この曲は、冒頭にも書いたように、《ニーベルングの指輪》作曲中、妻のコジマの誕生日(12月25日)のために作曲されたもの。
誕生日の朝早く、楽団員たちが、そんな曲が作曲されていることも知らないコジマの寝室近くの階段に集まってワーグナーの指揮のもとこの曲を演奏し始めました。コジマの驚きと喜びはどのようなものだったでしょう?
何となく、豪腕、我侭(何せワーグナー、コジマが他人の奥さんだったのを、平気で奪い取っちゃったわけですから・・。)といったイメージのワーグナーですが、これについては、家族への思いが感じられる心温まるエピソードですね。

さて、曲自体は、《指輪》作曲中ということもあり、《指輪》の中で使われている“動機(愛の平和の動機〜眠りの動機〜世界の宝の動機〜愛の決心の動機〜小鳥の声の動機)”の引用で成り立っています。“牧歌”と名づけられ、また妻の誕生日のための曲ということもあって、ワーグナーの独立した作品としては、一番、優しく、静かで、美しい音楽ですね。


この演奏は、適度な残響の伴う録音もあってか、弦が美しく、管もそれに包まれるような優しさを持って響いており、とても素晴らしいです(録音場所は、ベルリンのイエス・キリスト教会です。)。

以下、身を任せて聴けば良いといえば良いの名曲・名演ですが、おせっかいまでに、私が聴いて印象に残った聴き所を・・(すいません。《指輪》の聴き込みが甘いので、どこで、何の動機が使われ入るかということが書けないので、以下の文章では、“何分”くらいに出てくる“動機”または“旋律”などと書かせていただきます。)。

最初の秋のそよ風が吹くような弦の出だしからして、もううっとりです。
2分半ころから木管で入ってくる動機の美しいこと。弦に包まれるように響きます。
3分10秒過ぎのホルンが天国からの響きのよう。
6分過ぎからオーボエに表われるかわいらしい動機と裏で動く弦の見事な溶け合い。
7分過ぎのチェロからのチェロの厚い音。
9分過ぎの弦のピチカートの美しさ。
9分半から木管に表われる動機。
11分すぎから弦の動機とオーボエで奏させる動機の重なり合い。
その後、盛り上がっていく弦。
12分40秒からのホルンの信号のような動機が高らかに奏されるところ。
14分20秒過ぎの一つの頂点で出てくるトランペット、カッコ良いです。ちなみにトランペットは、この曲で12小節しかないので、先に書いた初演時には、ヴィオラを弾いていたリヒターがその出番のときだけ、トランペットを吹いたそうです。
18分40秒過ぎに出るホルン、それに絡むフルート。
20分過ぎから最後にいたるまでの静かな世界。弦とフルートで静かに終わる最後の和音。

22分強の夢のように美しい世界です。

ちなみに、このアルバムにはワーグナーの若書き(19歳の時の作曲)の《交響曲ハ長調》が併録されています。こちらは、後年のワーグナーが、ほとんど感じられない“ロマン派”の交響曲です。《ジークフリート牧歌》の方は、優しい肌触りの音楽ですが、ちゃんと“ワーグナー”になっています。ワーグナーも“ワーグナー”になる(自分のスタイルを持つ)前があったのだなあと、人の成長というものを考えさせられられる(きせずしてかしらずか)アルバムとなっております。

www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=869518" target="_blank">TKCC-15038
ワーグナー 《ジークフリート牧歌》 / レーグナー ベルリン放送管弦楽団@HMV

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。

そうそう、このCDは、私交響曲狙いで買ったのでした。レーグナーの指揮も、オケの音も、満足のいくCDでしたね。

それに、私的にはオマケで聴いた《ジークフリート牧歌》も、いい演奏です。

レーグナーって、不思議な指揮者ですよねえ。すごくいい演奏したり、そうでもなかったりするから。このワーグナーCDは、安いし買いですよね(^_-)
miwaplan
2006/05/22 00:20
こんにちは♪  garjyu さんのこのエントリーとブログ村の掲示板を見ていたら、KiKi も無性にこの音楽が聴きたくなってしまいました。  てなわけで、TBさせていただきました。  音楽鑑賞のエントリーなんだか、映画のエントリーなんだかよくわからないとっちらかった記事になってしまいましたけれど・・・・ ^^;
KiKi
2006/05/22 10:34
LPを買って聴きました。今はどこかに埋もれていますが。
レーグナーと(東)ベルリン放送饗の、素朴な響きがいいですね。シャルプラッテンの録音が輪にかけて素朴で。弱音の鳴らせ方にデリカシーのある音楽家でした。
吉田
2006/05/22 22:17
miwaplanさん、コメントありがとうございます。
交響曲は、まだワーグナーらしくないですよね。私は、最初買ったときは、交響曲はほとんど聴きませんでしたが、今回、聴きなおして、『悪くないな。』と見直した口です。
でも、このアルバムのメインはやはり、私の場合、《牧歌》の方だなあ。

garjyu
garjyu
2006/05/23 00:56
KiKiさん、
クナッパツブッシュで来ましたね。
私もクナ(私のはミュンヘンフィルとの演奏)とで迷ったのですが、レーグナーはこれを書かないと、もしかしたら、今後出番がないかなと思いこちらにしました。
でも録音も含めて、この優しい演奏やっぱり良いです。

garjyu
garjyu
2006/05/23 00:59
吉田さん、
そう、この音が良いんですよね。弦に包まれるように聴こえるホルンの音とか最高です。

garjyu
garjyu
2006/05/23 01:01
こんばんは。ジークフリート牧歌といえばこの演奏。コーホー先生絶賛でしたね。小生もこの演奏大好きで、ベストの演奏です。優しさに溢れています。
この曲演奏したことありますが、実に難しい。でも弾いていても幸せになれる曲でした。
dokuoh
2006/05/24 23:26
dokuohさん、
そうそう、私も宇野先生の大推薦で購入した口です。
宇野先生について”毀誉褒貶”というか、色々言う方いらっしゃいますが、私は、彼の推薦するものに、悪いものはないと信じています。(“逆もまた真なり”、ようするに、宇野先生のけなす演奏が必ずしも、悪いとも思ってはいませんが。)

garjyu

garjyu
2006/05/25 03:16

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